花粉症の主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり。
これって仕事中の静かに集中したいときや、一日の疲れを癒す睡眠のときに、いやーな影響を与えがち。
特に睡眠不足の原因になると同時に、その睡眠不足をさらに悪化させているような気も……。
花粉症が睡眠不足を悪化させる仕組みを解き明かしてみましょう。
睡眠不足を負の循環に陥れる花粉症
花粉症の症状を訴えるほとんどの人が敵視しているのがスギ花粉。
でもスギ花粉に加え、ヒノキの花粉が大量に飛散した今年は、スギ花粉の時期が終わってもマスクとティッシュが手放せませんよね。
特に近年は、花粉症との戦いにぐったりしている人も多かったのではないでしょうか?
そのぐったりの原因の1つが睡眠不足。
花粉症と睡眠は、相性が悪いのです。
花粉症が起こる仕組みとは?
花粉症は、いわゆるアレルギーの1種です。
アレルギー反応は、身体に備わった「免疫」の力によって起きるもの。
身体にウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに、外的とみなしてやっつけようとする働きです。
ところが、この免疫の仕組みが食べ物や花粉など、身体に害のないはずの物質に対しても「有害」だと過剰に反応して攻撃をし過ぎてしまいます。
その時に、自分自身を傷つける症状が起こってしまうのがアレルギーです。
安らかな睡眠を妨げる花粉症の症状
花粉症になると、なぜ睡眠不足になるのでしょうか?
そこには、花粉症が引き起こす症状や花粉症を改善しようとする対策に原因があります。
花粉症になると落ちる睡眠の質
花粉症の症状でもっとも多いのはくしゃみ・鼻水・鼻づまりといった一連のもの。
この症状が厄介なのは、鼻呼吸が塞がれてしまうこと。
睡眠の質に大きな影響を与えるのがわかります。
鼻で呼吸ができないと、口で呼吸をすることになるからです。
睡眠時の口呼吸の弊害は、いろいろ言われていますが、いびきの原因になったり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすなど、思っている以上に深刻です。
睡眠の質が落ちるから、例え必要な睡眠時間をとっていたとしても、睡眠不足を感じることも多くなります。
こうしたスパイラルが昼間の眠気を誘発し、仕事のパフォーマンスを落とすことも。
残業が増えたり、そのせいで睡眠時間を削ることになるなど、さらなる悪循環に陥ることもあります。
眠気の副作用がある第一世代の花粉症対処薬
花粉症の症状もひどくなると、くしゃみや鼻水が止まらなかったりして、普段通りの生活をするのが難しくなります。
花粉症対策の薬を飲んでいる方も多いですね。
花粉症は、夜の睡眠が妨げられ、睡眠不足になることから昼間の眠気に悩まされることも多い症状です。
そのうえ、花粉症の薬は眠くなる作用が強いものがまだまだ多いのです。
花粉症の薬も最近は、眠気を催す副作用の強いものではなく、第二世代と呼ばれる新しいものが登場しています。
しかし、市販薬は第一世代のもの。
薬の副作用である眠気を抑えたいと思ったら、医師に処方してもらう必要があるのです。
市販薬は効果が実証されているうえに手軽に手に入るのでついつい頼りがちですが、花粉症でも質の高い睡眠を摂りたいと思うのであれば、医師に相談するのがおすすめです。
花粉症による睡眠不足を防ぐために
花粉症が引き金となって睡眠不足になると、さまざまな悪影響が起こります。
何よりも気なるのは、花粉症のカギを握る免疫力が落ちてしまうこと。
免疫力が落ちることで花粉症の症状がさらに悪化し、睡眠の質も下がります。
さらに睡眠不足も重なり、睡眠負債として負債がどんどん増えてしまうのです。
ここでは、花粉症による悪影響を改善する方法をチェックしてみます。
薬や医師を頼ってしっかり改善
花粉症は、薬で対処するのがもっとも一般的な改善方法です。
最近は、治療法もいろいろ開発されているので、気になる方は医師に相談してみるのもおすすめです。
薬も自分に合ったものをきちんと飲むことで、夜の安眠が確保できたり、睡眠不足を解消することで抵抗力が上がり、その結果、花粉症の症状が軽減することも期待できます。
花粉症としっかり向き合うには、医師を頼るのも良い選択といえるでしょう。
生活習慣&腸内環境を整えて免疫力アップ
誰もが手軽にできるのが生活習慣を整えること。
花粉の季節に限らず睡眠時間をしっかり確保し、質の良い睡眠をとることで免疫力をアップします。
また、全身の免疫システムのカギを握る腸内の環境を整えることも大切です。
善玉菌を増やすことで、腸内の免疫細胞が働きやすい環境が整っていきます。
免疫機能を活性化することで花粉症の体質改善が期待できます。
花粉症を悪化させる睡眠不足まとめ
花粉症の症状は、鼻呼吸を妨げることで睡眠の質を下げたり、睡眠不足の原因になったりします。
睡眠不足になると、花粉症状を起こす免疫力が衰え、より花粉症を悪化させる原因にもなります。
花粉症と睡眠不足は、健康的な生活を阻害する負の循環を形成する関係なのです。
- 花粉症は睡眠の質を落とし、睡眠不足を招く原因の1つ
- 花粉症によって睡眠不足になると、免疫力が低下し、花粉症がより悪化することがある
- 花粉症の薬のうち、眠気を誘発する副作用があるものは第一世代と呼ばれ、効果が実証されているため市販薬として販売されている
- 第二世代の花粉症は、眠くなる副作用が少ないものも多く出ているが、医師の処方箋が必要
- 花粉症の治療法もいろいろあるので、自分に合ったものを選んで、早めに対策するのがおすすめ
- 花粉症による睡眠不足を改善するには日頃から生活習慣を整え、免疫力が正常に働くようにしておくのが良い
- 免疫細胞は腸内に存在するものが多いので、腸内環境を整えることも免疫力アップにつながる