睡眠を十分にとったはずなのに、疲れが取れなかったり、睡眠に満足がいかなかったことありませんか?
もしかすると自分の「理想な睡眠時間」を把握していないのが原因かもしれません。
睡眠時間が短すぎて、睡眠不足が続いてしまうと、心身ともに健康被害のリスクを高めてしまいます。
しかし、たくさん寝たからといって、良いというわけではありません。
必要以上に寝てしまうことで、睡眠の質を落としたり、逆に健康リスクを高める原因になるともいわれています。
一日に必要な睡眠時間は、年齢や生活習慣で変わったり、個人差があります。
質の高い睡眠を得るには、自分の理想な睡眠時間を見つけることが重要です。
今回は睡眠の質を高めるために、自分に最適な理想の睡眠時間の見つけ方をお話しします。
個人差がある?理想の睡眠時間とは?
一般的に理想の睡眠時間は7~8時間という話をよく聞きますが、人によって最適な理想の睡眠時間は違います。
例えば、ナポレオンは3時間睡眠だったといわれ、アインシュタインは10時間は睡眠していたといわれています。
人によって最適な理想の睡眠時間は違い、大きく分けると3タイプの睡眠時間のパターンがあります。
- バリュアブルスリーパー
- ショートスリーパー
- ロングスリーパー
まず最初に全体の8割から9割の人が属する、「バリュアブルスリーパー」から紹介します。
バリュアブルスリーパーとは、最適な睡眠時間が6時間~9時間の人を指します。
次にショートスリーパーとは最適な睡眠時間が6時間未満の睡眠時間が短い人をいいます。
ナポレオンはショートスリーパーとして有名で、全体の5~8%がショートスリーパーだといわれています。
最後のロングスリーパーは、アインシュタインのように、最適な睡眠時間が9時間以上の人で、全体の3~9%の人が属しています。
長い睡眠時間を必要とするロングスリーパーの人は、社会生活に難しさを感じる人も多いといわれています。
このように人によって最適な睡眠時間は個人差があります。
自分が睡眠して一番満足できる時間を理想の睡眠時間として見つけることが大切です。
自分に合う理想の睡眠時間は、個人差以外にも年齢を重ねるごとに変わってきます。
次は年齢で変わっていく、最適な睡眠時間をお話ししていきます。
年齢で変わる理想の睡眠時間
個人差で異なる最適な睡眠時間は、年齢によっても変わってくることがわかっています。
年代で変わっていく、推奨睡眠時間の変化を見てみましょう。
「年代別の推奨睡眠時間」
年代 | 推奨時間 |
新生児 | 約16時間~18時間 |
1~5歳 | 約11~13時間 |
小学生 | 約9~11時間 |
中学生~高校生 | 約8~10時間 |
18歳~成人以降 | 約7~9時間 |
高齢者(60代) | 約6~7時間 |
年齢を重ねるたびに、睡眠時間は短くなっていく傾向が見てわかりますね。
自分の理想の睡眠時間を見つける時には、この年代別推奨睡眠時間を参考にしてみるのもオススメです。
なぜ成長とともに最適な睡眠時間は変わるのか
年齢を重ねるごとに、減少していく睡眠時間。
なぜ睡眠時間は年齢とともに減少していくのでしょうか。
それは睡眠ホルモン「メラトニン」の減少と脳が欲求する必要な睡眠量の変化だといわれています。
年齢とともに減少する睡眠ホルモン「メラトニン」
メラトニンは私たちを自然な眠りに導く睡眠ホルモンです。
メラトニンは一生のうち、新生児に最も分泌されます。
赤ちゃんがずっと睡眠していられるのは、このことからだといわれています。
しかし、成長期を過ぎると年々、メラトニンの分泌量は減少していってしまいます。
メラトニンが減少することで、睡眠を長時間維持できなくなり、結果的に年を取ると睡眠時間が減少してしまうのです。
関連記事:睡眠ホルモン「メラトニン」の効果?「セロトニン」との関係とは?
年を重ねると脳が欲求する睡眠時間が減少していく
初めて受ける情報や情報量が多いと、脳は情報処理に大量のエネルギーを使い疲労します。
脳が疲労することで、脳からの睡眠欲求量が増加していきます。
しかし、私たちは年を重ねるごとに、知識や経験が増えていくため、初めて受ける情報が少なくなっていきます。
年齢を重ねることで、結果的に脳による情報処理の量は減少し、脳が求める睡眠欲求量も減少していくのです。
理想の睡眠時間には個人差や年齢で変わっていくことがお分かりいただけましたでしょうか。
次は先ほどお話ししたことを踏まえながら、あなたに最適な理想の睡眠時間を見つける方法をお話しします。
関連記事:年代で変わる?最適な睡眠時間は何時間?
睡眠周期を知って理想の睡眠時間を探そう
私たちの睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の2つの睡眠を、約90分毎に繰り返すことで構成されています。
この90分の周期を「睡眠周期」といいます。
成人の場合ですと基本的に一晩の睡眠で4~5回の睡眠周期が必要だとされています。
90分の倍数で起きると目覚めが良いといわれるのは、睡眠周期が関係しています。
私たちはレム睡眠の時に起きることで、スッキリとした目覚めができます。
自分の理想の睡眠時間を見つける際は、この睡眠周期の90分を意識して、睡眠時間を設定することが良いでしょう。
しかし、睡眠周期にも実は個人差があります。
一般的には約90分といわれていますが、中には70分の人や110分の人もいます。
自分に最適で理想の睡眠時間を設定する際には、自分の睡眠周期を知っておいたほうがいいです。
関連記事:睡眠のメカニズム「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」とは?
理想の睡眠に繋がる、睡眠周期の見つけ方
自分に最適な理想の睡眠時間を設定するうえで、睡眠周期は重要ですね。
この睡眠周期を知るためには、睡眠アプリや専用の睡眠時計を使用したり、病院へ行くなど様々な方法があります。
私自身も使用していて、個人的にオススメなのは、手軽で使いやすい睡眠アプリです。
睡眠アプリは、自分の睡眠周期をグラフ化をしてくれたり、目覚ましを設定すると、レム睡眠の時に起こしてくれたりするのもあります。
自分の睡眠周期を知って、自分に最適で理想の睡眠時間を見つけ出すことをオススメします。
関連記事:睡眠を記録して眠りを改善!睡眠アプリ
理想の睡眠時間まとめ
いかがでしたでしょうか。
質の高い睡眠を取るためには、ただやみくもに寝ればいいというわけではありません。
1日10時間以上睡眠をしている人は、睡眠不足の人に比べ寿命が短くなるという研究結果も出ているといわれているくらいです。
成人以上の方は7時間~8時間を目安に理想の睡眠時間を設定するといいでしょう。
ただあくまで目安なので、より睡眠の質を高めるには、自分に最適な理想の睡眠時間を見つけることをオススメします。