日頃の睡眠不足を解消し、溜まった疲れを癒すのにぴったりの昼寝。
休みの午後に限らず、平日のランチタイムでもちょっと時間に余裕があるときは、誰でもひと眠りしたくなることは多いはずです。
ところが、疲れをとるはずの昼寝から目覚めてみたら頭痛が!なんてことがあります。
この頭痛、何が原因なのでしょうか?
昼寝をすると頭痛になる!その原因は?
時間に余裕があるからちょっと長めに昼寝をしたり、休日の朝、気が緩んで寝すぎたり。
でも、起きるまでは何ともなかったはずなのに、起きたら急におそってくる頭痛。
長時間の昼寝や二度寝のあとに訪れる頭痛は、普段は頭痛にならない人でもなることが多いと言われています。
頭痛の原因を、まずは見ていきましょう。
昼寝後の頭痛は2種類ある
昼寝などからの寝起きにある頭痛には、2種類あると言われています。
偏頭痛と緊張型頭痛です。
どちらの頭痛も、脳の血流が変化することで起こります。
リラックスが原因で起きる偏頭痛
昼寝をしてリラックスすると、副交感神経が優位になります。
このとき、脳内の血管もリラックスして緩んだ状態になり、広がります。
脳には、たくさんの神経があり、血管が広がることでその神経を刺激してしまいます。
その刺激で炎症物質が発生し、さらに血管を広げ、その結果、偏頭痛を発生します。
その痛みは、ズキズキと心臓の鼓動に合わせたように脈打つものが代表的。
こめかみなどに感じることが多く、片頭痛と書くこともありますが、痛みは片側だけとは限りません。
血管が収縮して起きる緊張型頭痛
頭の横や後ろにある筋肉や首、肩から背中にかけた僧帽筋といった大きな筋肉がコリ固まって血管を圧迫し、血液の循環が悪くなることで起こる頭痛が緊張型頭痛です。
昼寝の際、机の前で無理な体勢をとったまま眠ってしまったり、ソファアなどで身動きが取れなかったりして筋肉が緊張状態になったときに血流が悪くなって起こると考えられます。
その痛みは、頭をバンドで締め付けられているとか、頭に大きなおもりがついているといった表現がされます。
また、痛み以外にもめまいなどを伴うこともあります。
2つの頭痛の対処法はあるの?
昼寝から起きた後は、やることが山積み!平日のランチタイムを利用した昼寝なら、そんな場合も少なくありません。
となると、頭痛を抱えたままはつらすぎます。
なんとか、頭痛をおさめる方法はないのでしょうか?
緩んだ血管が起こす偏頭痛の対処法
緩んだ血管を収縮させるために、頭痛がする場所に冷たいタオルなどを当てると、痛みが軽くなる場合があります。
また、コーヒーや紅茶、日本茶などカフェインも血管を収縮させる作用があるため、痛みの解消に役立ちます。
予防法としては、交感神経が優位になるほど長時間眠らないこと。
昼寝の時間は20分以内を目安に、長くても30分以内に起きるようにします。
また、カフェインは飲んでから30分くらいで効果が出てくるので、昼寝の前に飲んでおくと、ちょうど30分くらいでスッキリ起きられるようになります。
コリが原因の緊張型頭痛の対処法
首や肩などの筋肉のコリを取るために蒸しタオルなどで温めて血行を良くすると痛みの早期解消に役立ちます。
また、肩こりや首こりの解消を促すストレッチも血行が良くなるので効果が期待できます。
昼寝が原因の緊張型頭痛の場合は、自然に治るのを待つのも必つの解消法です。
ちょっと歩いたり、場所を変えて仕事をするなど、気分転換も頭痛の解消に役立ちます。
予防法としては、無理な耐性で昼寝をしないこと。
机で寝る専用のまくらなどを使用するのもおすすめです。
正しい昼寝はイイことづくめ?
海外では昔から、昼寝の時間を取り入れている企業も多いです。
最近では日本でも、昼寝の時間を設けている企業が出てきているくらい、昼寝によって、得られる効果はとても大きいことがわかっています。
例えば、昼寝で得られる効果で有名なのは、
- 眠気の解消
- 作業効率の改善
- ストレス解消
- 事故の予防
昼寝は寝すぎてしまったりすると、頭痛や不眠の原因になりますが、正しい睡眠は上記のような、素晴らしい効果をもたらしてくれます。
私自身も今では、お昼休憩の10分を使って昼寝をし、午後の業務に備えています。
正しい昼寝は、午後のパワーナップとして効果的なのでオススメです。
しかし、昼寝や仮眠は寝すぎてしまったり、寝る時間を間違えると、夜の睡眠の質を下げてしまうこともありますので、注意が必要です。
関連記事:正しい昼寝の時間と得られる効果
関連記事:昼と夜で変わる仮眠のとり方
昼寝が原因で起こる頭痛のまとめ
疲れをとるのが目的の昼寝も、うっかりすると頭痛の原因になってしまうことがわかりました。
効果的な昼寝で睡眠不足を解消し、健康に役立てるための対処法をまとめておきましょう。
- 長時間昼寝をすると頭痛を起こすことがある
- 昼寝が原因で起こる頭痛は、偏頭痛と緊張型頭痛の2種類がほとんど
- 偏頭痛はリラックスした結果、脳の血管が広がって神経を刺激して起こるズキズキタイプ
- 緊張型頭痛は肩や首のコリが原因で血行が悪くなって起こる頭ずっしりタイプ
- 偏頭痛の解消には冷やしたりカフェインが効果的
- 緊張型頭痛の解消には温めたり、気分転換が効果的
- 対処法が真逆なので、自分の頭痛のタイプを見極めて行いましょう
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