気温が上昇し始めると気になるのが眠っている間にかく汗。
私たちは、冬でも1晩で100mlの汗をかくといわれています。
これが熱帯夜になると200~600mlほどに増え、多い人は1リットルもの汗をかくほど。
睡眠中、私たちの身体から放出されているこの汗を受け止めているのが身体を包む寝具です。
寝具は、汗の湿気ですごいことになっていそうですね。
梅雨時の寝具はカビ対策が必須
梅雨は湿度も高く、気温も上昇し始める時期。
夜の寝苦しさも梅雨を境に変化が起こり始める気がします。
しかも雨続きの梅雨は、汗をかいても寝具を太陽の光や自然の風にあてることができません。
布団の素材にもよりますが、布団が含んだ湿気は自然には放湿されにくいのです。
つまり、湿気を含んだ布団はカビにとって増殖するのに絶好の環境になっている可能性が大きいのです。
フローリングはカビの温床
布団に発生するカビでもっとも注意が必要なのがフローリングに直接布団を敷いている場合です。
実は、こういう方多いのです。
フローリングのうえに直接布団を敷くと、布団は体温で温められ、フローリングとの間に温度差が生まれます。
この温度差によってフローリングが結露を起こします。
さらに布団は、汗による湿気も含んでいるうえに、アカや髪の毛などカビにとっての栄養も揃っています。
このようにフローリングに直接布団を敷くと、カビが生える好条件がそろってしまうのです。
カビは、フローリングにも寝具にも発生する可能性があります。
また、一度カビが生えてしまうと、その手入れは難しいもの。
寝具をそのまま利用すると病気の原因にもなります。
敷布団を丸洗いをしても除去できるのは表面のカビ菌だけ、カビの根や毒素は残っていると思って間違いありません。
フローリングの上に直接寝具を敷くためには、別途カビ対策が必要になると考えておきましょう。
カビにサヨナラ!寝具のお手入れ法
湿気が溜まりやすい寝具は、フローリングに直接布団を敷く場合に限らず、カビ対策が必要です。
特に季節を問わず布団を敷きっぱなしにするのはNGです。
必ず毎日上げ下ろししましょう。
寝具は、起きたらすぐたたむのではなく、掛布団を裏返すように敷布団から外し、眠っている間に吸収した湿気を飛ばすようにします。
この状態で最低でも20~30分おいてからたたむのがおすすめです。
このほかにもある、布団をカビから守る対策をご紹介します。
梅雨の晴れ間狙い!室内干しも有効
寝具のカビ対策としてもっとも有効なのは、やはり天日干しです。
もちろん布団の素材によっては陰干しが指定されているものもありますので注意が必要です。
基本は天気が良い日に外に干して湿気を逃がしてあげることが何よりのカビ対策となります。
干すのは、朝10時~午後2時くらいの間の2時間が目安。
紫外線が雑菌を殺菌し、消臭効果も期待できます。
デリケートな羽毛なども梅雨の晴れ間があれば特に天日干しをしたいもの。
カバーをかけたり、短時間にするなどケアを欠かさないようにするのがおすすめです。
とはいえ梅雨の晴れ間に布団を干せる時間がとれるとは限りません。
梅雨に限らず季節を問わずに利用できるのが室内干しです。
布団専用の室内干し器具を利用すれば、毎日の湿気を溜め込むことなくカビ対策が可能です。
梅雨時は、雨による湿気が入らないように窓は締め、エアコンでドライにしたり、扇風機の風を当てるなどして湿気を飛ばします。
すのこで除湿してカビ対策
布団を直接畳やフローリングに敷くと、湿気がこもりやすく、カビが生えやすくなりますので、その対策として布団と床の間にすのこを敷く方法があります。
すのこは、構造上通気性が良いです。
さらに布団と床との間にできた隙間を湿気や熱が通り、カビや結露対策に効果を発揮します。
これもまた、梅雨に限らず湿度の高い季節のカビ対策として効果的です。
また、布団をしまう押し入れにも、すのこを利用すると通気性が確保でき、湿気がこもらず、カビ対策ができます。
湿度の高い日本で昔から利用されている知恵の1つですね。
寝具の下の除湿シートが湿気対策に
すのこが昔からある知恵なら、科学のたまものといえそうなのが除湿シートです。
少し大げさかもしれませんが、布団と床の間に吸湿性のある薄いシートを敷くだけで除湿ができてしまうのですから、使い勝手も良く便利です。
シートの素材は各メーカーによってさまざまです。
使い方は、ほぼ同じで布団の下に敷くことで布団の湿気を減らしてくれます。
ニオイにも効果があるので、毎日使いたいものです。
ただし、湿気を含んだシートは乾燥が必要です。
素材によっては丸洗いできるものもあるので、好みと予算で選んで梅雨時のカビ対策にお役立てください。
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梅雨の味方「布団乾燥機」でカビ対策
梅雨時の湿気を強力に追い払うには、布団乾燥機がもっとも心強い味方かもしれません。
機能としては、布団の乾燥をメインに、ダニやハウスダストの対策にも効果を発揮。
冬は、温め機能も利用できたり、衣類の乾燥、靴の乾燥などが可能なものもあります。
家族の人数が多いと時間と手間がかかりますが、寝具が衛生的に使え、利用できる機能が多い点は、梅雨などの季節を問わず魅力的です。
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梅雨を乗り切る寝具のカビ対策まとめ
雨の日が続く梅雨は、いつにもましてカビの生えやすい季節。
寝具のカビ対策もしっかりしておくことが大切です。
梅雨に衛生的な寝具で心地よく眠るためのカビ対策をまとめておきましょう。
- フローリングに直接布団を敷くと湿気、温度、栄養素の三拍子が揃ってしまい、カビが生えやすくなる
- 布団は、梅雨に限らず毎日たたんで押し入れにしまうのが基本
- 梅雨に限らず、寝具のカビ対策としてもっとも効果的なのは天日干し
- 羽毛などのデリケートな寝具を天日干しするときはカバーなどを使うか、短時間にとどめる
- 布団とフローリングの湿気とカビ対策として、すのこを利用するのは昔からある日本の知恵
- 布団とフローリングの間に除湿シートを敷くのもおすすめ。除湿シートは丸洗いできるものもあるので、好みと予算に合わせて選べる
- 梅雨に限らず、寝具を快適に使うには布団乾燥機も使い勝手が良い