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睡眠不足での運転はリスクが高い

睡眠不足での運転はリスクが高い

毎日の睡眠時間に、満足できていますか?

大多数の方が平日は、睡眠を十分にとるなんてムリとあきらめているのが現実だと思います。
でも、睡眠の研究が進めば進むほど、睡眠の大切さがわかってきています。

特に、自動車や電車など乗り物を運転する人にとって睡眠は、仕事上の安全にも関わる重要なもの。
人の命を預かるプロとしてのプライドがかかります。

今回は、睡眠不足と自動車など乗り物の運転や事故との関係を紐解きます。

睡眠不足は危険?運転前に確認義務化

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数多くある自動車事故。
なかでもバスやタクシー、電車など、たくさんの乗客を乗せて運転するプロの運転手が起こす事故に注目すると、その原因に睡眠不足が意外なほど数多く挙げられます。
睡眠不足の原因は睡眠障害などの病気によるものもあれば、業務を詰め込み過ぎて睡眠を削る結果になった場合もあるようです。

そうした事故が多発した結果、2018年6月から旅客自動車運送事業運輸規則及び貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部が改正、実施されました。

それほど睡眠不足が事故の原因として見過ごせない状況になっているということなのです。

睡眠不足で事故を起こさないために

貨物自動車運送事業法などに基づく省令のなかで改められるのは、乗務前の点呼の際に確認される項目です。
これまでも疾病や疲労といった健康状態や飲酒の有無などが確認されていましたが、それだけでは防げない事故が増えたのです。

追加されるのは、睡眠の状態について。
睡眠時間は個人差があるので具体的な時間の基準はないものの、睡眠不足がわかっていて乗務させたことがわかると、運行停止などの行政処分の対象となります。

方法としては、管理者が運転手と対面などでやり取りするもの。
睡眠不足によって安全な運転ができない状態にないか確認し、記録としても残さなければなりません。
もちろん乗務する側についても、正直な申告が義務化されたのです。

睡眠不足のままの運転することの恐ろしさが周知されつつあるのです。

関連記事:初の逮捕者!睡眠障害の悪影響は運転にも出る

睡眠不足の運転「なぜ危険?」

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睡眠不足は、睡眠障害などの病気によって起こるものもありますが、日々の忙しさにかまけて睡眠を削って不足している場合も多いものです。

そうした状況への警告となるのは、アメリカ自動車協会交通安全財団が2016年12月に発表した研究レポート「睡眠不足と交通事故の関係」です。
このデータには、自動車を運転する上では、わずかな睡眠不足も交通事故のリスクを高めることが表れていたのです。

睡眠不足で事故リスクが倍増

「睡眠不足と交通事故の関係」では、2005~2007年の間に起こった4751件の交通事故に関係する7234人の運転手について調べたものです。

データは、睡眠時間と事故のリスクの関係を分析したもの。
過去24時間の睡眠時間を7時間とった場合と比較して、リスクが算出されています。

7時間睡眠の運転者との比較リスク

  • 6~7時間の場合……1.3倍
  • 5~6時間の場合……1.9倍
  • 4~5時間の場合……4.3倍
  • 4時間以下……11.5倍

わずか1~2時間の睡眠不足でも運転すれば事故のリスクが高まるのは、驚きです。
さらに調査を行った財団のデビッド・ヤン博士は、5時間以下の睡眠で運転するのは、飲酒運転に匹敵するリスクがあると語っています。

また、同じ調査のなかで運転手の97%が睡眠不足で運転することにリスクを感じています。
3人に1人は、過去一カ月以内に目を開けているのもつらい状態で運転していたことを認めているのです。

特に最近は、睡眠負債といって、睡眠不足は負債として溜まっていくといったこともわかってきています。
上記の調査は、24時間以内の睡眠を対象としたものですが、わずかな睡眠不足でも積み重なれば、どれほどの影響があるかは想像に難くないものです。

今後は、わずか1時間の睡眠不足でも自動車を運転すれば事故のリスクが高まることを理解して、運転をする予定があるときは、しっかりとした睡眠をとりたいものです。

関連記事:今話題の「睡眠負債」とはどんなもの?
関連記事:短時間睡眠を繰り返すと危険?頭痛や過労死の原因になる?

睡眠不足が招く運転事故のリスクまとめ

睡眠障害など病気に限らず、睡眠不足は私たちの生活に大きな影響を与えます。
特に自動車や電車などの運転については、わずかな睡眠不足でも事故のリスクを高めることがわかってきました。

  • 2018年6月から貨物自動車運送事業法などに基づく省令が改正され、乗務前の点呼に睡眠不足の項目が加わった
  • 同改正によって、監督する人は運転する人がきちんと睡眠時間をとっているか詳細に確認し、報告しなければならなくなった。また、乗務員側も正直な申告が求められる
  • 2016年にアメリカで発表されたレポートによると、7時間睡眠をとっている人と、それ以下の人では例え1時間の差でも事故を起こすリスクが高まる結果となっている
  • 同研究をまとめた博士によると、5時間以下の睡眠では飲酒運転並みにリスクが高まるとしている
  • 同研究によると、ドライバーの97%が睡眠不足で運転する危険性を認知しており、その1/3のドライバーが過去1カ月以内に睡眠不足の状態で運転した経験があることを認めた