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足がむずむずして眠れない睡眠関連運動障害とは?

足がむずむずして眠れない睡眠関連運動障害とは?

夜が来たら自然と眠くなって、朝日が昇るとともに目が覚める……というのが睡眠の理想とするところです。
しかし、日本人の5人に1人の割合で、眠れないなど睡眠について悩みを抱えているというのが現状です。

このような眠れない悩みにもいろいろな種類があります。
その1つが睡眠関連運動障害です。

足がむずむずしたり、身体が勝手に動いたりする症状によって睡眠が妨げられる、認知度は低いけれど、潜在的な患者数は多いのではないかと言われる、ちょっと変わった睡眠障害です。

今回は、そんな最近少しづつ認知され始めた、睡眠関連運動障害についてお話ししていきます。

不眠症だけじゃない睡眠障害

睡眠障害 種類 睡眠関連運動障害

睡眠障害と一口に言っても、その症状や種類は様々です。
眠れないものばかりを考えがちですが、寝すぎるのも睡眠障害の1つになります。

とはいえ、発症する人がもっとも多く、有名なのが不眠症です。
夜眠れないなど不眠症による、さまざまな症状に多くの人が悩まされています。

ちなみに睡眠中の恐怖、「金縛り」も睡眠麻痺という睡眠障害の一つです。
このほかにも、睡眠時に起こる症状によって病名がついているものもあります。

その代表例が、睡眠中に呼吸が止まってしまう、睡眠時無呼吸症候群。
これに並んで最近一般的にも認知され始め、今回お話しする、足がむずむずしたり、睡眠中に大きく動いてしまう、睡眠関連運動障害です。

では、足がむずむずして眠れないなどの、睡眠関連運動障害とはどのような病気なのでしょうか?

関連記事:眠れなくてツライ不眠症の原因と予防・改善する方法

関連記事:不眠症と睡眠障害って違うの?睡眠障害の種類と原因

睡眠関連運動障害はどんな病気?

睡眠関連運動障害 症状

睡眠と運動といった、一遍変わった名前の睡眠障害の一つ、睡眠関連運動障害。
睡眠関連運動障害の名前の由来は、睡眠関連運動障害の症状の一つで、眠っている間に無意識のうちに身体が動くところからきています。

しかし、睡眠関連運動障害の認知度が少ないのには理由があります。
理由としては、睡眠関連運動障害の症状や原因、治療法などはまだまだ分からないことが多いのが現状です。

そんな謎の多い睡眠障害の1種である、睡眠関連運動障害には、2つの少し異なった症状があることがわかっています。

睡眠関連運動障害の主な症状は、

  • 足がむずむずして眠れない「むずむず脚症候群」
  • 睡眠中に無意識に動いてしまい睡眠の質が下がる「周期性四肢運動障害」

次は睡眠関連運動障害の症状である、むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害について、今わかっていることを順番にお話ししていきます。

足がむずむずして眠れないむずむず脚症候群

睡眠関連運動障害の1つ、むずむず脚症候群は、英名をレストレスレッグス症候群(Restless Legs Syndrome)と呼び、RLSと略されます。

日本では最近認知され始めた、むずむず脚症候群ですが、ヨーロッパでは17世紀の記録に相当する病気の報告があります。
古くから知られた病気だったせいか、欧米での罹患率(特に白人に多い)は10%と比較的高い数値が出ています。

日本の場合の罹患率は、人口の2~5%、約200万人前後で、そのうちの1/3~1/2が治療を必要としていると考えられています。
とはいえ日本でのむずむず脚症候群は、一般的には知られていない病気でもあるため、症状があるのに受診はしていない、潜在的な患者が多くいると考えられています。

むずむず脚症候群の症状とは?

むずむず脚症候群は、文字通り足がむずむずとしたり、脚を動かしたくて我慢ができなくなる症状が起こります。
夕方位から足がむずむずするといった症状が起こり始めるため、寝つきが悪くなる入眠困難といった睡眠障害の症状もきたします。
また、むずむず脚症候群の症状は、眠っている間も続くため、熟睡できない熟睡障害、夜中に目が覚めてそのまま眠れない途中覚醒といった睡眠障害の症状もみられます。

むずむず脚症候群の特徴的な症状

  • 足がむずむずする
  • 虫が這うような不快感
  • 火照るような痛み
  • 突っ張るような感じ

むずむず脚症候群の原因

足がむずむずして眠れない、むずむず脚症候群は、原因によって1次性と2次性に分けられます。

1次性むずむず脚症候群の原因

むずむず脚症候群の詳しい原因は、わかっていません。
考えられる原因として、現在以下の2つが挙げられます。

  • ドパミンの機能低下と鉄代謝の異常
    神経伝達物質であるドーパミンの機能低下によって脳から脊髄、末梢神経に至る経路に不具合が原因で起きるのではないかと考えられています。
    鉄分はドパミンの生産や代謝に深く関わる成分で、鉄代謝の異常と合わせて、ドパミンの機能低下を招く原因になると考えられます。
  • 遺伝的要因
    45歳以下でむずむず脚症候群を発症する場合に原因として考えられる要因です。
    若いうちに発症した場合、進行はわりとゆっくりです。

2次性むずむず脚症候群の原因

足がむずむずするのと、一見関係ないように見えますが、むずむず脚症候群は、基礎疾患などほかの病気や身体の変化の影響から発症する場合もあります。

  • 腎不全
  • 自律神経の乱れ
  • 妊娠
  • 高齢者
  • ほかの睡眠障害

寝相が悪い理由は周期性四肢運動障害のせい?

睡眠関連運動障害のもう1つの病気、周期性四肢運動障害も確認しましょう。

どんな病気かと言えば、例えば、時間的に十分な睡眠をとっているはずなのに昼間の眠気が強烈だったり、朝、起きたときの布団の様子を見て、寝相が悪いのかな?と我が身を振り返っている方は、周期性四肢運動障害を疑ってみてもいいかもしれません。

周期性四肢運動障害は、睡眠中、無意識なのに身体が動いてしまう病気です。
周期性四肢運動障害の場合、中途覚醒が起こるのはもちろん、身体が動くことで熟睡感が得られず、昼間の眠気や疲労が残るなど、睡眠障害の症状は見られます。

とはいえ、日本では1~4%の人が周期性四肢運動障害に罹患していると言われています。
100人に一人なら、それほど珍しい病気ではないのかもしれません。

周期性四肢運動障害の症状とは?

周期性四肢運動障害の主な症状は、眠っている間に起こる不随意運動です。

不随意運動というのは、自分の意思とは関係なく勝手に動いてしまうこと。
周期性四肢運動障害の場合は主に足に起こりますが、腕やひじ、手や足の指、腹部や顔の筋肉が動くこともあります。

また、周期性四肢運動障害の動きは、足で蹴るようなものもあり、一緒に寝ているパートナーを蹴るといった被害を出すこともあります。

本人は、中途覚醒が何度も起こり眠れない場合や、熟睡感が得られない不眠の睡眠障害の症状がみられます。

周期性四肢運動障害の原因

周期性四肢運動障害もまた、はっきりとした原因はわかっていません。
レム睡眠時に起こりやすい特徴があります。
むずむず脚症候群と同様、ドパミン機能の低下も原因の1つと考えられています。

また、2次性のむずむず脚症候群と同様に周期性四肢運動障害も、妊娠中や高齢者、貧血、鉄欠乏、腎臓や肝臓に基礎疾患がある人も発症しやすいと言われています。

むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害の対処法

足がむずむずして眠れない 対処

どちらも診断は専門医で行います。
簡単な検査でわかる場合もありますが、泊まりこみで行う検査で確実に診断してもらうのもおすすめです。

診断後は、ドパミン機能を高める薬剤などが有効とされています。
医師の診断の元、正しい治療薬を飲むことで、症状の改善がみられる結果が得られています。

また、カフェインは不随意運動を起こしやすくする働きがあるので、周期性四肢運動障害の症状を悪化させる原因となる可能性があります。

むずむず脚症候群の方も含めて、カフェインの摂取は控えたほうがいいでしょう。
鉄やビタミン類のサプリメントで栄養バランスを整えたり、足りない分を補うことで効果がある場合も確認されています。

むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害の関連性

むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は、しばしば併発しています。
その割合は、むずむず脚症候群の患者の80~90%とというデータもあるほどです。

自覚する症状がある場合は、早めに専門医へ相談することをおすすめします。

まだまだ謎が多い睡眠関連運動障害

最近では医療の発達により、多くの謎が解明し始めてきた睡眠の謎ですが、睡眠のことについては、まだまだ分からないことも多いのが現状です。

特に、睡眠障害のなかでもむずむず脚症候群や周期性四肢運動障害といった、睡眠関連運動障害について診断できる医師や病院施設がまだ多くありません。
その結果、認知度も低いため、睡眠関連運動障害の思い当たる症状があっても、病院を訪れない人が多いようです。

しかし、睡眠関連運動障害の症状や原因、治療や改善法などで分かり始めていることもあります。
もし今現在、睡眠関連運動障害の疑惑が出ている方は、病院に行くなどして専門家に一度見てもらうことをオススメします。

足がむずむずして眠れない睡眠関連運動障害まとめ

睡眠の研究が進み、眠れない症状のある睡眠障害のなかでも具体的な病名がついた病気があることがわかりました。
そのなかの1つが睡眠関連運動障害です。

睡眠関連運動障害に含まれる2つの病気、むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害について、その詳細をまとめておきましょう。

  • 睡眠関連運動障害は睡眠障害の1つ
  • 睡眠関連運動障害には、むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害がある
  • むずむず脚症候群は、夕方から夜にかけて症状が出やすい
  • むずむず脚症候群は、入眠困難、中途覚醒、熟睡障害といった眠れない症状がみられる
  • 周期性四肢運動障害は、眠っている間に起こるため、症状が自覚しづらい
  • 周期性四肢運動障害は、中途覚醒、熟睡障害といった眠れない症状がみられる
  • むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は、ともに原因がはっきりとはしていない
  • むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は、効果のある薬などはわかっているので症状を抑制することは可能
  • むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は、カフェインを避け、鉄分やビタミンなどをとるのも効果的
  • むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害は、併発しやすい