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初の逮捕者!睡眠障害の悪影響は運転にも出る

初の逮捕者!睡眠障害の悪影響は運転にも出る

先日、日本で初めて睡眠障害が原因で、危険運転致傷容疑により逮捕者が出ました。

近年では、日本人の5人に1人が睡眠障害であるといわれていたり、睡眠負債という言葉が流行語にノミネートされたりと、睡眠の問題が何かと話題になっています。

そこで今回は、睡眠障害とはどんな病気なのか?
睡眠障害が自動車の運転にどう影響してしまうのか?
についてお話していきます。

睡眠障害の弊害!ついに逮捕者が

睡眠障害 事故 原因

2018年5月、睡眠障害を自覚しながら適切な治療を受けずに自動車を運転し、人身事故を起こした男が危険運転致傷容疑で逮捕されました。
睡眠障害を原因とした危険運転致死容疑の適用は、日本で初めてのこととして話題になっています。

逮捕された男は、治療は受けていなかったものの2回の受診履歴があり、睡眠障害を自覚していたとみなされています。
しかも、起こした事故の回数は、2014年以降で19回にも及んでいます。
これまで人の命を奪うまでの大事故を起こしていなかったことが不思議なくらいです。

新聞の情報によるとこの男の睡眠障害は、睡眠時無呼吸症候群によるものだったそう。
これは、夜の睡眠中、何度も呼吸が止まって目が覚めてしまうため、昼間強烈な眠気に襲われたり、倦怠感を感じるなど、昼間の生活に大きな影響を及ぼす病気です。

睡眠障害は放置して治る病気ではないため、治療を受けなければ睡眠不足はどんどんひどくなり、昼間の生活への影響も大きくなっていきます。
つまり放置すればするほど、自動車事故への危険性も高まってしまう病気なのです。

この病気を含めて、睡眠障害と危険運転や事故の関係を確認してみましょう。

そもそも睡眠障害ってどんな症状?

睡眠障害 とは

まずは睡眠障害について、確認しておきましょう。

睡眠障害とは、広い範囲に渡って睡眠に関わる病気のこと。
特に代表的な症状によって、3つに大別されます。

睡眠の質や量が問題
その1つが睡眠の質や量に問題があるもの。
寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまったり。
いくら寝ても昼間眠くなるといった症状もあります。

生活リズムに問題
私たちの身体は、昼間活動し、夜休息するように体内時計がリズムを刻んでいます。
このリズムにズレが生じてしまう睡眠障害もあります。
就寝時間がどんどん遅くなったり、逆にどんどん早くなって夜中に目が覚めるようになったり。
生活のリズムが通常の社会生活とはかけ離れた状態となってしまう睡眠障害です。

睡眠中の現象
上記に加えて、睡眠中の異常現象があります。
いびきや呼吸の停止、寝ぼけや寝言などの異常行動、足がむずむずしたり、ぴくついたりなどの異常運動をしてしまうといった症状があります。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中の異常現象に分けられる病気です。

睡眠障害の具体的な症状とは?

睡眠障害の具体的な症状を確認してみましょう。

眠れない睡眠障害!不眠症その種類は?

睡眠の質や量に問題が起こる睡眠障害のなかでも、ポピュラーなのが不眠症です。
この不眠症にもさまざまな種類があるのです。

  • 入眠障害……寝つきが悪いタイプ
  • 中途覚醒……夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 早朝覚醒……朝早く目が覚めてしまい、その後は眠れない
  • 熟睡障害……時間的には十分睡眠をとっているのに、ぐっすり眠った満足感がない、疲労がとれないと感じる状態

不眠症とは、睡眠が十分にとれず、生活や心身に何らかの支障を及ぼしている状態を指します。
逆に、夜きちんと眠っているにもかかわらず、日中に強い眠気が生じて、日常生活が困難になる過眠症もあります。

関連記事:眠れなくてツライ不眠症の原因と予防・改善する方法

昼夜逆転生活!? 概日リズム睡眠障害

昼間活動し、夜休息をとるのが社会的には常識的な生活リズムです。
私たちの身体もまた、そうしたリズムを概して自然なものと受け止めています。
ところが、何らかの影響やきっかけでそのリズムが崩れた睡眠をとる睡眠障害があります。
通常の社会生活を送るのは、難しくなってしまうタイプです。

  • 睡眠相後退症候群……体内時計が遅れ、睡眠が遅い時間帯にずれてしまう睡眠障害。明け方近くなって寝付き、昼過ぎまで目覚めない。無理して起きると強い眠気や倦怠感などん症状がみられる
  • 睡眠相前進症候群……夕方から眠くなり、起きていられないまま就寝。体内時計が進んでいるために起こり、早朝に目が覚める。
  • 非24時間睡眠覚醒症候群……体内時計が朝の光によってリセットされないために起こる症状。寝付く時間や起きる時間が毎日1~2時間ずつ遅れていく
  • 不規則型睡眠覚醒パターン……睡眠と覚醒が昼夜を問わず不規則に表れる症状。夜間の不眠や日中の眠気などが増加する

対処法としては、体内時計をリセットすることが一番。
まずは朝起きたときに必ず朝日を浴びるようにし、なるべく規則正しい生活を心がけるようにします。

関連記事:夜なのに眠れない!概日リズム睡眠障害の症状と原因・改善方法

危険な睡眠障害「睡眠時無呼吸症候群」とは

睡眠時無呼吸症候群 とは

今回の逮捕劇で注目を集めた睡眠障害ですが、なかでも睡眠時無呼吸症候群は身体に大きな負担がかかる症状の1つ。
眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気です。

睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?

睡眠中に呼吸が止まると、無意識だったとしても覚醒して呼吸を復活させているため、浅い眠りが続いているような状態となっているのです。

また、呼吸が止まることで身体が酸素不足になり、それを補うために心拍数を上げます。
これもまた継続的に身体を覚醒状態に維持する原因となります。

これでは睡眠不足は当たり前。
昼間、眠気を感じたり、倦怠感を感じることが増えます。
しかも、適切な治療を受けないと寝不足は溜まるばかりです。

こういうときに危険なのが、瞬間的な眠りです。
寝不足の日のランチ後、カクっと頭が落ちてはっとしたことはありませんか?
これは、本人は起きているつもりでも、数秒から10秒ほど睡眠状態に入ってしまうマイクロスリープと呼ばれるもの。
机に座っているときならたとえ会議中でも自分が恥をかくだけで済みますが、これが自動車の運転中に起きたら……?

睡眠時無呼吸症候群は、こうした危険性をはらんだ睡眠障害なのです。

睡眠時無呼吸症候群の危険運転の可能性

睡眠時無呼吸症候群によって自動車事故が起きたのは、今回の事件が初めてではありません。
古くは、2003年に起きた山陽新幹線の運転事故、記憶に新しいところでは2012年のスキーツアーバスの衝突事故があります。
いずれの運転手も睡眠時無呼吸症候群が確認されています。

警察庁が実施した「睡眠障害と安全運転に関する調査研究」では、運転免許を保有している人のなかに睡眠時無呼吸症候群に罹患している疑いがある人が相当数いることがわかっています。
こうした人は、睡眠障害がない人に比べて

  • 居眠り運転を経験している割合が2.1倍高い
  • 居眠り事故などを経験している割合が2.6倍高い

という調査結果が出ています。
睡眠時無呼吸症候群の人が自動車を運転するということは、それだけで事故の可能性を上げているということになるのです。

睡眠障害の症状の対応策は?

睡眠時無呼吸症候群に限らず、睡眠不足が続けば、同様の症状が起こります。
そうなれば睡眠障害の種類に限らず、事故を起こす可能性は高まります。
ですから、昼間に異常な眠気を感じたり、眠っているのに疲れが取れないといった症状が長く続いた場合は、専門医への相談をおすすめします。

特に睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療を受ければ睡眠不足は改善されていく病気です。
それを怠って事故を起こせば、重い罪になるのは当然です。
たかが寝不足と侮らず、気になったときは手遅れになる前に医師へ相談しましょう。

関連記事:リスクが高い!睡眠時無呼吸症候群とその症状
関連記事:不眠症だけじゃない!こんなにもある睡眠障害の症状と種類
関連記事:不眠症や睡眠の質を効果的に改善する食事とは?

睡眠障害は事故のもと、危険度まとめ

日本人の5人に1人が睡眠に関する悩みを抱えているといわれています。
それは、自動車の運転免許保持者も同様です。
特にプロのドライバーもそうした悩みを抱えている人は少なくなく、睡眠障害が原因となった事故に対して、危険運転致傷容疑を適用した逮捕者も出ました。
睡眠障害を持った運転者は、「たかが寝不足」といった枠を超え、自分の健康のみならず人の命まで危険にさらす可能性があるのです。
特に自動車などを運転する人は、睡眠不足が気になるときは、そういったことも心にとめて、対応にあたりましょう。

  • 2018年5月、睡眠障害が原因となった事故で初めて危険運転致傷容疑が適用された
  • 逮捕された男は、睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害があった
  • 睡眠時無呼吸症候群の症状は、夜眠っている間に何度も呼吸が止まってしまう病気。眠りが浅く、疲れが取れにくいため、昼間強い眠気や倦怠感に襲われることが多い
  • 睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療を受ければ睡眠不足を解消できる