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睡眠中に動き回る睡眠時随伴症の症状と原因

睡眠中に動き回る睡眠時随伴症の症状と原因

眠れないばかりが睡眠障害ではありません。

睡眠障害の中には、睡眠中に自分の意識はないのに、勝手に歩き回っている「睡眠時随伴症」と呼ばれる症状があります。
今回は、睡眠時随伴症の症状から原因についてお話ししていきます。

眠っているのに動き回る睡眠時随伴症

睡眠時随伴症 症状

睡眠時随伴症は、別名「パラソムニア」と呼ばれる睡眠障害の一種です。

これは、眠っている最中に起こる異常行動をとる症状の総称。
起き上がって歩き回ったり、突然大きな声で叫んだり、暴れまわったり、夢に合わせて行動する場合もあります。

代表的なものは、子供が発症しやすい「夢遊病」や「夜驚症」、中年期以降に発症しやすい「レム睡眠行動障害」の3つがあります。
またこの3つの睡眠時随伴症は、ノンレム睡眠時に起こるものとレム睡眠時に起こるものに分けられます。

ノンレム睡眠とレム睡眠について

睡眠時随伴症のそれぞれの症状と、なりやすい人や原因を紹介します。

ノンレム睡眠中の睡眠時随伴症

ノンレム睡眠 睡眠時随伴症

ノンレム睡眠は、脳を休ませる睡眠で、身体のメンテナンスも同時に行われます。
このノンレム睡眠時から覚醒時に起こる睡眠時随伴症は、ノンレム関連睡眠時随伴症とも呼ばれています。

5~12歳の子供に多く見られ、「夢遊病」や「夜驚症」が代表的です。

ノンレム睡眠中の睡眠時随伴症:夢遊病(睡眠時遊行症・夢中遊行症)

10歳未満の子供や青年期に多く見られるノンレム睡眠中に見られる睡眠時随伴症の一種です。

夢遊病は、脳は眠っているのに身体が動いてしまう症状。
睡眠のもっとも深い段階で起こります。

歩きながら何かをつぶやいたり、障害物にぶつかってしまい、ケガをすることもあります。
しかし、歩き回っている本人は、夢を見ているわけでなく、ほとんどの場合がこの行動を覚えていません。

また、だいたいの人が15~30分ほどすると自力でベッドに戻り、再度睡眠します。

夢遊病(睡眠時遊行症・夢中遊行症)の原因

睡眠時遊行症を誘発する原因としては、睡眠不足が挙げられるほか、就寝直前にカフェインを摂る、運動をする、刺激的なテレビ番組を見るといった心身を刺激する行動が挙げられています。

大人になると自然と治ることが多いため、特別な治療は必要ないと言われています。
しかし、夢遊病により歩き回ることが原因で、ケガをする可能性もあるため、低いベッドを利用するなど対策が必要です。

ノンレム睡眠中の睡眠時随伴症:夜驚症(睡眠時驚愕症)

夜驚症もまたノンレム関連睡眠時随伴症の一種で、10歳未満の子供に多く見られます。

夜驚症は、睡眠に就いてから2~3時間以内の深い睡眠時に起こります。
睡眠中に悲鳴を上げたり、腕を振り回すなど発作的な症状が表れるうえに、心臓の鼓動が早くなり、おびえた様子も見えます。

発作は、数十秒から数分で治まり、その後は正常な睡眠に戻ります。
自然に目が覚めた後は、発作や恐怖の内容を覚えていることはありません。

しかし、発作の途中に起こしてしまうと、強い恐怖を感じさせてしまいます。
夜驚症の発作の場合は、起こさず見守るようにしましょう。

夜驚症(睡眠時驚愕症)の原因

この夜驚症の原因は特定されていませんが、成長するにつれて発作は治まります。
ただし、成人が発作を起こす場合は、精神的な問題やアルコール依存が原因に関連していると言われています。

寝つきが悪かったり、不眠の方で「寝酒」が習慣的な方は、アルコール依存症の原因になり、健康リスクを高めますので気をつけましょう。

寝酒の危険性ついて

レム睡眠中の睡眠時随伴症

レム睡眠 睡眠時随伴症

レム睡眠中は、身体を休める睡眠ですので、身体は深く眠っています。
逆に脳は起きているような状態なので、見た夢を鮮明に覚えていたり、眠り自体はとても浅い状態です。

しかし、レム睡眠中は、記憶に残る鮮明な夢を見たり、金縛りが起きやすい状態ですが、通常は筋肉が緩んでいるため、動くことができません。

ところが、レム睡眠中も眠りながら動き回ってしまう、レム睡眠時行動障害と呼ばれる睡眠時随伴症があるのです。

金縛りの原因について

レム睡眠中の睡眠時随伴症:レム睡眠時行動障害

レム睡眠時に起こる睡眠時随伴症は、レム睡眠時行動障害と呼ばれ、50代以降、特に60代以上の男性に多く見られる睡眠障害です。

眠っていながら動き回ってしまう点では、夢遊病とよく似ています。
しかし、レム睡眠中に見ている夢に沿って異常行動をしてしまい、起きた後もその夢の内容を覚えていることが多い点が大きく異なります。

また、夢自体が恐怖や怒りの感情を伴う内容のものが多く、異常行動も叫ぶ、殴る、蹴るといった暴力的な行動を起こしがちです。
そのため、睡眠時随伴症が原因で、自身がけがを負ったり、一緒に寝ているパートナーに被害が及んだりする可能性もあるので注意が必要です。

レム睡眠中の睡眠時随伴症:レム睡眠時行動障害の原因

レム睡眠中は夢を見ることが多い睡眠です。
そのため脳は、身体に対して運動神経を麻痺させ、筋肉を緩める指令を送っています。
つまり、体を動かせない状態にして、見ている夢の行動を実際にとらないように制御しているのです。

ところがレム睡眠時行動障害は、この制御が効いていないため、身体は夢に見たままに異常行動をとってしまっているのです。

実は、レム睡眠時行動障害は、高齢者に多く、数年後にパーキンソン病やレビー小体認知症といった、脳が変化する疾患を発症している場合が多いのです。

何が原因というより、もしかしたらこうした病気の初期症状かもしれません。
ですからレム睡眠時行動障害の疑いを感じたら、早めに医師の診断を受けるなど、専門家に相談しましょう。

睡眠時随伴症の症状と原因まとめ

睡眠障害というと眠れないものばかりを想像しがちですが、眠っているのに動き回ってしまうという睡眠時随伴症という症状もあるのです。
睡眠時随伴症の症状と原因をまとめておきましょう。

  • 睡眠時随伴症には、ノンレム睡眠時に起こるものとレム睡眠時に起こるものがある
  • ノンレム睡眠時に起こる睡眠時随伴症は、夢遊病と夜驚症の2つが代表的
  • 夢遊病も夜驚症も子供に起きやすい睡眠時随伴症の症状
  • 夢遊病は、眠っていながら動き回ってしまう、もっとも深い眠りの頃に起こる症状
  • 夜驚症は、恐怖を感じたように叫んだり、腕を振り回す発作
  • レム睡眠時に起こる睡眠時随伴症は、レム睡眠時行動障害が代表的
  • レム睡眠時行動障害は、60代以上の男性に多い
  • レム睡眠時行動障害の症状が出た数年後にパーキンソン病やレビー小体認知症を発症する人が多い